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朝食が夜の眠りを決める?|よく眠るための「朝ごはん戦略」

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2025年06月21日

「夜なかなか眠れない」「疲れているのに寝つけない」「朝スッキリ起きられない」――
そんな悩みを抱えている方は少なくありません。

実は、こうした睡眠の問題の多くは、“夜”ではなく“朝”に原因があるのをご存じでしょうか。
本記事では、体内時計や睡眠ホルモンのしくみに基づき、「朝ごはんこそが良質な睡眠をつくる第一歩」という視点から、実践的な改善策をご紹介します。

さらに、筆者自身が栄養と睡眠を意識した生活を始めた経験も交えてお伝えします。


1|眠りの準備は“夜”ではなく“朝”に始まっている

私たちの体は、約24時間のリズムで動く「体内時計(サーカディアンリズム)」を持っています。
この体内リズムが整っていると、朝はスムーズに目覚め、夜には自然と眠気が訪れます。

このリズムの要となるのが、「セロトニン」と「メラトニン」という2つのホルモンです。

▷ セロトニン(昼のホルモン)

  • 朝〜日中に活発に分泌される
  • 気分の安定や集中力に関与
  • 夜の「眠気ホルモン」の原料になる

▷ メラトニン(夜のホルモン)

  • セロトニンを材料として夜に分泌される
  • 光を遮ることで分泌が促進される
  • 眠気を誘い、自然な入眠をサポート

つまり、日中にセロトニンがしっかり作られていないと、夜になっても眠りに必要なメラトニンが十分に出てこないというわけです。


2|セロトニンを作る材料は「朝食」にある

セロトニンの材料となるのは、食事に含まれる「トリプトファン」という必須アミノ酸です。
トリプトファンを脳内でセロトニンへと変換するには、以下の栄養素も同時に必要です:

栄養素 主な働き 多く含まれる食品
トリプトファン セロトニンの原料 卵、納豆、まぐろ、チーズ、バナナなど
ビタミンB6 トリプトファン代謝をサポート 鶏むね肉、まぐろ、玄米、にんにくなど
炭水化物 吸収を助ける ごはん、パン、バナナ、オートミールなど
マグネシウム 神経の興奮を抑える アーモンド、ひじき、豆類など
鉄・亜鉛 酵素の働きを補う レバー、赤身肉、牡蠣など

これらを朝のうちにしっかり摂ることで、日中の覚醒状態が安定し、夜の睡眠ホルモンの分泌にもつながります。


3|筆者の体験|サプリから始めて、朝食で変わった睡眠

私自身、数年前までは「眠りが浅い」「夜中に目が覚める」といった悩みを抱えていました。

その頃は、まずできることから始めようと、ソイプロテイン、マルチビタミンミネラル、トリプトファン、αリポ酸、バレリアンなどのサプリメントをいろいろ試していました。
体に合うものを選べば、確かに一定の効果は実感できましたし、サプリに頼ることへの違和感も特にありませんでした

ただ、ある時期から朝食を少しずつ整えるようになり、「栄養を日々の食事で摂れているな」と実感できるようになったことで、
自然とサプリを飲まない日が出てきました。やめた理由は「めんどくさくなっただけ」で、飲まなくても問題ない状態になっていたのです。

今では、必要なときだけ気軽にサプリを活用するスタンスに落ち着いており、
基本は「食事から整える」ことをベースにしています。


4|おすすめ朝食例|眠りの質を上げるレシピ

「朝は時間がない」「食欲がない」という方も、以下のようなスタイルから取り入れてみてください。

✔ 和風スタイル(バランス重視)

  • ごはん
  • 納豆 or 卵かけごはん
  • 味噌汁(具に豆腐・小松菜など)
  • バナナ

✔ 洋風スタイル(手軽に実践)

  • 全粒粉パン or オートミール
  • ゆで卵 or チーズ
  • ヨーグルト+はちみつ
  • バナナ or ナッツ

✔ 忙しい朝に(時短スタイル)

  • プロテイン+豆乳+バナナのシェイク
  • オートミール+ヨーグルト+フルーツ

大切なのは「何を食べないか」ではなく、「何を組み合わせて食べるか」です。


5|朝食をとる「タイミング」も重要

セロトニンは「光+咀嚼」で活性化します。
そのため、朝起きてから1時間以内に朝食をとるのが理想です。

また、可能であればカーテンを開けて太陽光を浴びながら食べましょう。
こうすることで、体内時計がリセットされ、夜にメラトニンがしっかり出る準備が整います。


6|サプリメントとの上手な付き合い方

朝食で十分な栄養を摂るのが基本ですが、忙しい日や体調がすぐれない日は、無理せずサプリメントを使っても構いません。

以下のようなサプリが、眠りの質を高めるサポートになります:

  • トリプトファン+ビタミンB6の組み合わせ
  • マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラル系
  • プロテイン(動物性+植物性)を活用してタンパク質補給

ただし、「サプリを飲めば眠れる」は大きな誤解
サプリメントはあくまで「補助」であり、生活の土台が整っていてこそ効果を発揮します。


7|夜の眠りを整えたいなら、まずは“朝”を変える

多くの人が睡眠改善のために、

  • 夜のスマホを控える
  • 睡眠アプリを試す
  • 寝具を買い替える

といった対策を取ります。もちろんこれらも有効ですが、もっと根本的に効くのが「朝の習慣」です。

「光を浴びて、しっかり朝食をとる」
これができるだけで、体内時計は整い、ホルモンの分泌も自然な流れに戻ります


まとめ|よく眠るための「朝ごはん戦略」

睡眠の質を上げたいなら、特別なサプリでも寝具でもなく、まずは「朝の食事とリズム」を見直すことが近道です。

✔ 朝ごはん戦略まとめ

  • セロトニンは朝の光と朝食で作られる
  • タンパク質+炭水化物+ビタミンB群がカギ
  • 起床後1時間以内に朝食をとる
  • 忙しい日はプロテインやサプリを補助に使う
  • 習慣化することで夜の眠りが自然と深くなる

私自身も、「朝を変える」ことで眠りが大きく変わりました。
あなたもぜひ、明日の朝から一歩踏み出してみてください。
ゆっくり、自然に眠れる体は、毎日の朝ごはんから作ることができます。

 

監修:柔道整復師、栄養睡眠カウンセラー 後藤康之

 

 

 

 

 

50代のあなたに多い「眠れない理由」とその対策

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2025年06月20日

 

「自分はどのタイプの睡眠障害なんだろう?」
そう思った方は、まず自分の“眠れなさ”の傾向に気づくことが第一歩です。

50代は、身体の変化・仕事や家庭の変化が重なる年代です。
「昔はぐっすり眠れたのに…」という違和感を抱えている方は少なくありません。

この記事では、私自身の体験も交えながら、よくある睡眠のタイプとその対処法をご紹介します。
「眠れないのは年齢のせい」とあきらめる前に、できることを一緒に見つけていきましょう。


1. 入眠障害タイプ(寝つきが悪い)

布団に入ってもなかなか眠れず、30分以上目が冴えてしまう。
スマホを手放せず、気づけば深夜…という方に多いタイプです。

主な原因:

  • 寝る直前までのスマホやテレビの刺激

  • 考え事が止まらない(仕事・家庭・将来)

  • カフェインやアルコールの影響

  • 自律神経が切り替わらず“覚醒モード”が続いている

対策:

  • 就寝1〜2時間前から「脳と体のクールダウン」タイムを作る

  • 寝る前にストレッチや深呼吸を習慣にする

  • 就寝前のカフェインやアルコールを控える

  • 寝室を暗くし、スマホはできれば別の部屋に


2. 中途覚醒タイプ(夜中に何度も目が覚める)

夜中にふと目が覚めて、その後しばらく眠れなくなる。
50代にとても多いタイプです。

私もかつて、夜中の3時に目が覚める日々が続きました

これは私自身の体験ですが、ある時期、毎晩同じ時間に目が覚めてしまい、
そこから1時間以上眠れずに朝を迎えるような状態が続いていました。

当時は「昼間の疲れが足りないのか?」「布団が悪いのか?」と悩みましたが、
実際には、自律神経のアンバランスと軽い夜間頻尿、そして精神的な疲れが影響していたのです。

同じような悩みを抱えている患者さんにお会いするたび、
「自分も同じだった」と、自然と寄り添える気がします。

主な原因:

  • 自律神経の乱れ(交感神経が強く働き続ける)

  • ホルモンバランスの変化

  • 夜間頻尿(トイレで起きる)

  • 睡眠時無呼吸症候群の可能性

対策:

  • 寝る前2時間は水分を控える(ただし脱水には注意)

  • 体を温める→冷ますという自然な流れを作る(入浴→クールダウン)

  • 寝室の湿度・温度を快適に(除湿器や空調の活用)

  • 朝に日光を浴びて体内時計を整える

眠れなかったことを焦らず、「横になっているだけでも体は休まっている」と考えるだけで、
リラックスの質が変わります。私もこの考えに救われました。


3. 早朝覚醒タイプ(朝早く目が覚めてしまう)

まだ眠っていたいのに4時台、5時台に目が覚めてしまう…という方。
再入眠できないまま、だるい朝を迎えてしまいます。

主な原因:

  • 睡眠の深さが浅くなっている

  • うつ傾向や精神的な不調

  • 成長ホルモンやメラトニン分泌の低下

対策:

  • 起きた時間が早くても「朝日を浴びて一度活動する」ことで体内時計をリセット

  • 朝食を摂ってセロトニン分泌を促す

  • 昼寝は20分以内にし、夜の眠気を自然に誘導する

  • 「まだ眠らなきゃ」と思い詰めず、自然な生活リズムに任せる


4. 熟睡障害タイプ(寝た気がしない・疲れが取れない)

「6〜7時間は寝てるのに、朝からだるい」
「起きても頭が重い、身体がすっきりしない」
これは、睡眠の“質”そのものが落ちているサインです。

主な原因:

  • 睡眠時無呼吸症候群(大きないびき・呼吸が止まる)

  • 枕やマットレスが体に合っていない

  • 成長ホルモンの分泌低下(加齢による)

  • 就寝前のアルコールや遅い夕食

対策:

  • 枕の高さ・硬さ、マットレスの柔らかさを見直す

  • 遅い食事を避け、消化が終わってから眠るようにする

  • アルコールを控える(寝つきは良くても深い眠りを妨げる)

  • 鼻呼吸や軽い体操で深い睡眠を促す


睡眠は「技術」であり「習慣」である

「眠れないのは性格や年齢のせい」と思ってしまいがちですが、
多くの場合、生活リズム・考え方・環境の調整で改善できます。

私自身、中途覚醒に悩まされたときは、
「体を整える側の人間が、自分のことすら整えられないのか」と落ち込みました。
でも、だからこそ気づけたのです。

眠りは、心と体と環境が整ったときに、自然と訪れるものだと。


それでも困ったら、相談してください

睡眠の悩みは、誰にも言えずに一人で抱えてしまうことが多いです。
しかし、睡眠不足は日中のパフォーマンス・体力・気力すべてに影響します。
自分に合った対策を見つけることが、元気な毎日の土台になります。

接骨院三幸堂では、体のケアに加えて、
栄養・睡眠・自律神経バランスまでを含めた「眠れる体づくり」をサポートしています。


最後に:「眠れない」は改善できる悩みです

  • 睡眠障害はタイプごとに対策が違います

  • 年齢のせいとあきらめず、小さな習慣を見直してみましょう

  • 私自身も改善できたからこそ、あなたの力になれます

まずは、お話を聞かせてください。
無料のカウンセリング(30分)もご用意しています。
LINEまたはお電話にてご予約ください。無理な勧誘などは一切ありません。

あなたが「よく眠れた」と笑える朝を、取り戻せるように。
私が全力でサポートします。

                 監修:柔道整復師、栄養睡眠カウンセラー 後藤康之

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2025年01月24日

こんにちは、接骨院三幸堂の後藤です。

「睡眠は質と量ではどちらが大事ですか?」という質問がありました。

両方とも大事ですが、白黒つけなければならないというと“質”です。

睡眠にはレム睡眠、ノンレム睡眠など一定の周期があり、その周期がいいリズム(良質)であれば、心身の疲労回復や身体のデトックスなどの働きが高まります。

なのでどちらが大事かといえば“質”なのですが、最終的には両方とも必要になるので、優先順位としては“量(睡眠時間)”と考えています。

なぜなら、質を変えるには栄養や運動が必要となります。

それを継続的に行わなければならず、ある程度時間が必要となります(1年程度)。

時間については、おそらく無駄にしている時間(スマホでネットサーフィンなど)があるので、少し頑張れば確保できるのではないでしょうか?

生き生きと楽しい人生を送るための睡眠です。

睡眠不足の方は、無駄な時間を削って、まずは今までより30分睡眠時間を増やしてみませんか?

 

監修:柔道整復師、栄養睡眠カウンセラー 後藤康之

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