腰痛が改善する正しい椅子の座り方

 

こんにちは。接骨院三幸堂の後藤です。

さて、当院には「中腰になると腰が痛い」「歩くと腰が痛くなる」など、

様々な状態で腰に痛みが出る方が来られます。

 

その中でも特に多いのが「椅子に座っていると腰が痛い」という方です。

 

その際によく聞かれるのが、

「座っているだけなのに何で腰が痛くなるんですか?」とか「座り方が良くないんですか?」というものです。

そこで今回は「腰痛が改善する正しい椅子の座り方」について書いていきたいと思います。

 

【なぜ椅子に座ると腰が痛くなるのか】

デスクワークやパソコン作業で、ずっと座っているから腰には負担がかかっていないはずなのに

なぜか腰が痛い。そう思っている方も多いのではないでしょうか?

 

私も電車やバスに乗るときは、真っ先に空いている席を探しすぐに座ってしまいます。

理由は簡単、“楽だから”です。

 

学生時代に柔道をやってた時は、電車に乗ったら足腰を鍛えるために席が空いていても、

必ずつま先立ちしていました。

しかし今では絶対にそんなことはしません。

むしろ電車がホームに入り、止まる前から空いている席をチェックしています。

 

話しを戻しますね。

 

どうして座っているほうが楽なのか?ということなんですが、

それは立っているより座っているほうが安定性があるからなのです。

 

もっというと、座っているよりも寝ているほうが安定性が高まって楽になります。

 

どういうことかと言うと、重心の位置に関係します。

 

重心というのは低い位置にある方が安定性が増すのです。

(詳しいことは物理の話になるのでここでは割愛します)

安定性が増すことにより、余分に筋肉に力を入れる必要がなくなり楽になるんです。

 

つまり、

立っている<座っている<寝ている

の順番で安定性が増していくのです。

 

では、次に椅子に座ると腰が痛くなる原因をお話します。

特に大きな理由としては、

1、座りっぱなしの姿勢を続けていると、

腹筋の力を抜いてしまうため、

背筋に余分な力がかかり身体の後ろの筋肉が疲労しやすいため腰痛になる。

 

2、座ると骨盤が後ろに傾き、椎間板の内圧が高くなり、

後方に対するベクトルが働くため、神経の血流が悪くなり腰痛が生じる。

 

3、立っているときは、足や膝、股関節などにも負荷がかかるが、

座っていると腰だけに負荷がかかる

 

などが、座っていると腰が痛くなる原因と考えられています。

 

【座り方が悪いとこんなことにも…】

前項では椅子に座って腰が痛くなるメカニズムについてお話ししました。

 

それではここで、悪い座り方の代表例を二つ挙げておきます。

1、猫背

背中が丸くなり頭が前に移動し、あごが突き出てしまう。

 

2、仙骨座り

背もたれに深くもたれかかり、お尻が椅子の前の方に移動し、足を投げ出してしまう。

 

上の二つの座り方は、典型的な悪い例で腰にストレスがかかるだけでなく、

背中が丸くなり肩こりになってしまったり、顔やお尻の筋肉の適度な緊張もないため、

顔がたるんだり、お尻が垂れてきたりもしてしまいます。

 

 

あなたもご経験があると思いますが、スマホを見ていたり、パソコンをしていたり…。

座っているとどんどん姿勢が悪くなっていきますよね。

気がついて姿勢を正してもまたすぐに戻ってしまいます。

 

次に椅子に座ることによりこんなところまで負担を掛けているということについてお話をします。

1、脳への影響

基本的に座っているときは無意識に姿勢が悪くなっていき、

顔を前に突き出す姿勢になっていきます。

そうすると首からの血流が悪くなり酸素やブドウ糖など脳の栄養が供給不足になってしまいます。

 

2、食道、胃など消化器系の影響

姿勢が悪くなり頭が前に出てくると食道や胃を圧迫します。

特に胃については圧迫により胃の容量が低下し消化を阻害してしまうと考えられています。

 

3、肺・呼吸器系への影響

座っていてだんだん疲れてくると、腰が丸くなってきます。

そうするとお腹が胸部に圧迫され、呼吸でしっかり動かなければならない

横隔膜の動きが悪くなってきます。

横隔膜の動きが悪くなってくると胸の運動が低下します。

胸の運動ができないと肺が広がらなくなり、

酸素の供給量が低下しその結果体力が落ちてしまいます。

また姿勢不良の影響により、誤嚥性肺炎になる場合もあります。

その他にも、尿漏れなどの泌尿器系や睡眠障害、疲れやすくなるといった症状も出てきやすくなります。

また内臓が下のほうへ下がってきてしまうため、太りやすい体形になってしまいます。

 

【正しい椅子の座り方のポイント】

では、どのように座ったら腰が痛くなりにくくなるのか説明していきますね。

 

基本的には悪い姿勢で説明したことと逆のことをやっていただければいいです。

  1. 頭や顔が前に突き出ない。
  2. 背中を丸めない
  3. 腰を反ったり丸めたりしない。
  4. ということです。

では、そのためにどうしたらいいかということですが、ポイントを三つに分けてお話し

ていきます。

 

ポイント① 骨盤を立てる

もともと腰に負担がかからない座り方があるんです。それは文字通り「正坐」です。

しかし職場ではなかなか正坐をする場所はないですよね、

椅子の上に正座しててもちょっと腰の位置が高くなりすぎて、やはり背中が丸まってしまいます。

また正坐は腰にとっては負担の少ない姿勢なんですが、

膝を強く曲げてしまうので、膝関節を痛めてしまうというリスクも大きいです。

それに足もしびれてきてしまいますよね。

 

意識の仕方としては、まずお尻の下に手を置き出っ張っている骨を確認します。

その骨が手に刺さるような感じになったら骨盤が立っている状態です。

丸みを帯びた感じは骨盤が寝た状態ですので、ごそごそ動かして立っている状態を探しましょう。

 

 

ポイント② 背もたれはなるべく使わない

椅子に座るときに背もたれを使うと楽なので、どうしても浅い座り方になってしまいます。

前述しましたように浅く腰掛けると「仙骨座り」となり、骨盤が後ろに倒れてしまいます。

すると椎間板や背中の筋肉にストレスがかかってしまい。腰痛を悪化させてしまいます。

なので、椅子には深めに座り背もたれはあまり使わないほうがいいでしょう。

もしどうしてももたれたい場合は、クッションを椅子と背中の間に挟み、背中が丸くならないようにしましょう。

 

 

ポイント③ 適切な距離間をとる

今、このブログを見ている多くの方はデスクワークの方だと思います。

そして目の前にはパソコンがあるのではないでしょうか?

私もパソコンを時々使いますが、10分もすれば腰が気になってきてしまいます。

本当に大変なお仕事だと思います。

 

では、パソコンンを使うときの正しい姿勢をお伝えします。これは肩こり予防にも共通します。

  1. 頭をディスプレイから40㎝以上離す。
  2. 上腕を垂直、肘を90°以上にしてキーボードに自然に手が届く。
  3. 腕は、机か椅子の肘で支える。
  4. 椅子は37~43㎝で調整できるものを選ぶ。
  5. 机は60~72㎝で調整できるものを選ぶ。

 

 

【まとめ】

いかがでしょうか?楽になるために椅子に座るのですが、

楽な姿勢を続けていると腰痛が出てきてしまいます。

油断するとついつい姿勢が悪くなっていきます。

一番大事なのは、長時間座らないことです。

ときどき立ち上がって上半身や下半身のストレッチを行ってください。

そして再度座るときには{骨盤を立てる}ということを意識してみてください。

そうすれば、腰痛にもならず、効率よく仕事ができるようになりますよ。

 

(柔道整復師:後藤康之監修)

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